Linux技術者としての第一歩とも言える「LPICレベル1」は、インフラエンジニアやサーバー管理に携わる方にとって重要な認定資格です。
Linuxの基本操作からユーザー管理、ネットワークの基礎まで広範囲にカバーするこの試験は、初学者にとっても挑戦しやすく、実務にも直結する内容となっています。
この記事では、LPICレベル1の概要から学習方法、参考書の選び方、効率的な勉強ステップ、そして合格後のレベル2への進め方まで丁寧に解説していきます。
LPICレベル1とは?
LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、世界中で認知されているLinux技術者認定資格で、レベル1はその入門的な位置づけにあります。
- 認定団体:LPI(Linux Professional Institute)
- 対象者:Linux初心者〜中級者
- 試験形式:選択式・記述式(CBT方式)
- 試験時間:各試験90分(2試験)
- 試験番号:101、102(両方合格で認定)
- 受験料:各15,000円前後(税別)
試験範囲(バージョン5.0以降)
カテゴリ | 主な内容 |
---|---|
システムアーキテクチャ | ブートプロセス、ハードウェア構成の把握 |
GNUとUnixのコマンド | 基本コマンド、フィルタ、リダイレクト、パイプ |
ユーザーインターフェース | シェルの利用、環境変数の設定 |
ファイル管理 | パーミッション、所有者、圧縮、アーカイブ |
ユーザーとグループ | ユーザーアカウントの管理 |
ネットワークの基本 | IP設定、SSH、DNS、NTP |
LPICレベル1 合格のための学習ステップ
STEP1:全体像を把握する
まずは公式サイトから出題範囲(オブジェクティブ)を確認し、どんなスキルが問われるか全体像を掴みましょう。
STEP2:参考書・問題集を選ぶ
- あずき本(Linux教科書 LPICレベル1 Ver5.0対応)
図解と実例が豊富で、Linux初心者でも理解しやすい構成。 - Ping-t(有料+無料問題演習サイト)
分野ごとに解説と確認テストがあるため、苦手克服に最適。 - Udemy講座
映像で手を動かしながら学びたい方には効果的。
STEP3:ハンズオン環境を用意する
VirtualBoxやVMwareにUbuntuやCentOSをインストールして、実際のコマンド操作を試しましょう。実機演習で定着率が大幅に向上します。
STEP4:分野ごとの理解を深める
- ファイルパーミッション → ls -l / chmod / umask を実践
- プロセス管理 → ps, top, kill コマンドを使いこなす
- ユーザー管理 → useradd, passwd, groupadd を手を動かして確認
STEP5:模試や過去問で総仕上げ
Ping-tやLPI Japanの模擬試験を活用して、本番形式で演習しましょう。苦手な範囲は戻って復習し、正答率80%以上を目指しましょう。
学習スケジュール例(2〜3ヶ月)
期間 | 内容 |
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1ヶ月目 | 参考書通読・Linux環境構築・基礎コマンド学習 |
2ヶ月目 | Ping-t演習・ハンズオン強化・苦手分野の補強 |
3ヶ月目 | 模試・弱点克服・本番直前対策 |
LPICレベル2へのステップアップも視野に
LPICレベル1でLinuxの基礎を固めたら、より実務に直結するLPICレベル2(201・202試験)に挑戦しましょう。 サービス管理(Apache/Nginx、メールサーバーなど)やシステムトラブルシューティング力が問われ、インフラエンジニアとしての信頼性が一層高まります。
まとめ:LPICレベル1はLinuxスキルの登竜門
LPICレベル1はLinuxエンジニアへの第一歩。体系的に学び、実践していけば確実に合格に近づきます。 手を動かしながらの学習と継続力が鍵です。ぜひ本記事を参考に、自分に合ったペースで合格を目指してください。
また、資格は取得して終わりではなく、実務で使いこなすことで価値が生まれます。LPICレベル1を足がかりに、より実践的なスキルを伸ばしていきましょう!