社内SEという職種をご存じでしょうか?SIerやSES出身のエンジニアからも注目されている人気の職種です。本記事では、社内SEの業務内容、必要なスキル、年収の傾向、そして転職方法までを丁寧に解説します。
社内SEとは?職種の定義と立ち位置
社内SE(システムエンジニア)は、自社内の情報システム部門に所属し、業務改善やシステム運用・開発を担当する職種です。
SIerや受託開発とは異なり、「ユーザー企業側」に属する点が特徴です。
社内SEの主な業務内容
- 社内システムの保守・運用
- 業務改善ツールの導入・開発
- 外部ベンダーとの折衝・管理
- 情報セキュリティ対策
- 社内ヘルプデスク対応
開発だけでなく、インフラ管理やサポート業務まで、幅広い役割を担うことになります。
▼業務の分類と割合(例)
業務カテゴリ | 具体例 | 割合の目安 |
---|---|---|
運用・保守 | 社内ネットワーク、サーバーの監視 | 40% |
開発 | 業務システムの内製・ツール開発 | 20% |
ベンダー管理 | 外注先との調整・見積もり交渉 | 20% |
社内サポート | PCトラブル対応、IT教育 | 20% |
社内SEに求められるスキル
- インフラ知識(ネットワーク、サーバー)
- 業務フローの理解力と改善提案力
- 開発スキル(VBA、Python、Power Automate等)
- コミュニケーション能力(非IT部門との連携)
- 情報セキュリティに関する知識
社内SEのメリットとデメリット
社内SEのメリットとデメリットは以下になります。
■ 社内SEのメリット
- 残業が少なくワークライフバランスが良い
- 顧客対応が少ないためストレスが軽い
- 社内の立場が安定している
■ 社内SEのデメリット
- 技術的な成長が頭打ちになりやすい
- モダンな開発経験が積みにくい
- IT専門職というより「総務寄り」になる企業も
社内SEの年収相場
平均年収は450〜600万円程度。大企業では700万円以上も珍しくありませんが、技術職というより「間接部門」として評価される傾向もあるため、スキルだけで年収が大きく跳ね上がることは少ないです。

社内SEへ転職する方法
- 転職サイトで「社内SE」「情報システム部門」などのキーワードで検索
- IT転職エージェントに相談(マイナビIT AGENT、レバテックキャリアなど)
- 企業公式サイトの採用情報から直接応募
- 知人・友人経由のリファラル採用
▼転職経路ごとのメリット・デメリット
転職方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
転職サイト | 求人数が豊富 | 企業情報の深掘りが難しい |
エージェント | 非公開求人や書類添削サポート | マージンが高いことも |
リファラル | 企業文化を知った上で応募できる | 断りにくい、失敗時のリスク |
社内SEに向いている人の特徴
- 人との調整やサポートが得意
- スピードよりも安定性を重視する
- 社内の業務改善にやりがいを感じる
- インフラ〜アプリまで幅広く対応したい
将来性とキャリアパス
社内SEからのキャリアパスとしては、情報システム部門のマネージャー、IT企画職、または外部に転職してITコンサルタントなどの道もあります。中長期的にはクラウド化やDX支援に対応できるスキルを磨いておくのが理想です。
まとめ:社内SEは安定志向エンジニアにおすすめ
社内SEは、安定した働き方を重視するITエンジニアにとって非常に魅力的な選択肢です。現場から距離を置きながらも、企業のIT基盤を支える重要な存在として活躍できます。転職時には、自分が何を重視するか(技術・安定・働き方)を明確にし、求人選びを進めましょう。